オーストラリア手話(AUSLAN)

手話というのは、言語と違い、各国独自の文化になり、同じ英語圏でも、イギリス、アメリカ、オーストラリアはそれぞれ違った独自の手話を使っています。オーストラリアでは、オーズラン (AUSLAN) という手話が現在広く国内では利用されていて、学校などでも勉強できるようになっています。

ジャットセンターでは、このオーズランの学び方、ボランティアなどの活動を積極的に行っていきたいと考えています。
このページでは、オーストラリア手話の歴史やオーストリア手話について、オーズランの学び方、オーズランの体験やボランティアなどに関して書いていきたいと思います。

 

オーストラリアの手話の歴史

オーストラリアは歴史の浅い国です。最初にイギリス人の移民が入植したのが1788年でした。その数年後から、聾者の入植もあり、1800年代になって、各地域で聾者のコミュニティーの中での伝達として、地域ごとに手話が使われるようになりました。
1860年には、初めて聾者のための学校が設立され、正式な聾唖教育が開始されましたが、地域間での交流はなく、学校での授業も先生が使用していたイギリスのそれぞれの地域の手話を学校で教えるというスタイルであったためにそれぞれの地域で独自の手話が発達していきました。

1901年のオーストラリアの建国によって、聾唖協会も設立されましたが、様々な理由でなかなか協会自体が機能できませんでした。1930年代半ばには、オーストラリアの全国的な聾唖協会は姿を消し、1986年に現在の聾唖協会(Deaf Australia)が設立するまでは、各地域独自の手話でのコミュニケーションや筆談などの対応で聾者は生活をしてきました。
聾唖者のための学校教育も、私立の学校が学校内に聾唖学校を併設したり、公立の学校での受け入れなどもありますが、できるだけ一般の生徒と同じ授業を行うような形で教育も行われてきました。

現在では、オーストラリア政府も聾唖者のための就職支援を考えた上での、オーストラリアのコミュニティーで使える共通の手話であるオーズランを積極的にサポートして、学校教育でも聾者だけでなく、健聴者もオーズランを学べる環境を整え、また社会人に対しても専門学校などでオーズランを学べるように着々と聾唖者の環境を整備して現在に至っています。

オーストラリアの手話に関して

英語圏の手話は、大きく分けて、ブリティッシュ手話の系統と、アメリカ手話の系統に分かれます。手話に関しては、各地域によって独自にアレンジされて手話が利用されているために、はっきりとした区別がないのも現状です。
例えば、同じイギリスでも、アイルランドの手話はフランス手話に近く、英語圏であってもどちらかと言えばアメリカ手話の方が近いともいわれています。手話の中で、アルファベットを表現する場合に、オーズランはブリティッシュ手話と同様に両手で手話をしますが、アメリカ手話やアイリッシュ手話は片手で行います。

現在のオーズランは、オーストラリア全国で統一を図るべく行っていますが、実際にはやはり以前の地域性の手話の歴史が根強く残り、ブリティッシュ手話の系統を残しているメルボルンをはじめ、パース、アデレード、タスマニアと、スコットランド手話の影響を色濃く残している、シドニーのNSW州やクイーンズランド州で違いがまだあります。

現在では、オーストラリアの学校教育の中に積極的に手話教育を授業の中に取り入れ、また聾者には小学校の時にオーズランを教えるようにカリキュラムが作られ、将来の就職にできるだけ順応できるように体制を整えています。また、聾者を受け入れる学校では、一般の生徒も授業でオーズランを選択科目として勉強することが出来るようになっています。

日本の聾者が留学をする

聾者の方の中で、オーストラリアに行って英語を学んでみたい。オーストラリアの手話を学んでみたい。ホームステイをしてみたい。海外の友達を作りたい。
のように考えている人も多いと思います。

ただ、どのようにして学校に行ったり、手話の学校などに通ったり、ホームステイをしていいのかなどわからない人も多いと思います。
実際に、今までもオーストラリアで英語を学んだり、いろんな施設を見学したり、ボランティアをしたり、ホームステイをしたりと多くの人がいろいろな経験をしてきました。
以前、聾者の方で2週間のオーストラリアの手話の体験である業者を通して留学した人が50万円以上も払ったといっていました。聾者と言っても一部を除き普通の人とまったく同じ条件で海外でいろいろな体験が出来ます。
ただ、言葉が話せないこともありますので、当然のことですが、事前にそのことを伝えておく必要がありますが、それはジャットセンターの方でしっかりと手配すればいいわけで特別なことはありません。

ただ、聾者の場合でも現実的には、海外で生活をする場合、最低限の英語は身につけておく必要性があり、その点も含めてメールでもかまいませんのでカウンセリングを受けた上で自分が希望する滞在をするためには何が必要かを事前に理解すればいいと思います。

一般の方でオーストラリア手話に興味がある方

実際にオーズランを学んでみたい。と、考える人もいると思います。ボランティア活動をしてみたいと思う人もいると思います。

ジャットセンターでは、15年以上前から聾唖学校などでのボランティア活動を行っており、いくつかの学校から感謝の言葉もいただいております。当然、聾唖学校などは一般の方がボランティアをしたい、とか、見学をしたいと考えていてもそれが許可されることは基本的にはありません。
ジャットセンターは、学校や聾唖コミュニティーとの強いパイプがあり、ジャットセンターの今までのボランティアの実績などが認められて許可されています。ですので、もし、そのようなボランティアなどを体験したい人がいましたら遠慮なくご連絡ください。また、ワーキングホリデーや留学している方の中でも興味がある人がいましたら是非参加してもらいたいとも考えています。ただ、いつでも好きな時に出来るわけではありませんので、訪問時期だけは限定されることはご了承ください。

オーストラリア手話を学んでみたいと考えている人がいましたら、ご連絡ください。オーズランはいろいろなところで初心者を対象にした講座を開校しています。ただ、もちろんオーストラリア人向けの講義になりますので、私が実際に受講して感じましたが、英語力がある程度なければ大変だという現実もあります。もし、興味があるようでしたら、ジャットセンターに連絡して、その上で、カウンセリングを受けて、オーズランの授業について詳しい知識を持って学んでもらえればと思います。
自分ひとりで考えたり、都合のいい情報だけを単に聞いても手話に関してはそう思うとおりにいくものではないと思います。細かいことも含めてカウンセリングを受けるのが必要だと思います。

手話で結ぶ日本とオーストラリア

ジャットセンターは、日本人の方の多くが国際語の英語に興味を持ってもらって、その中には当然聾者の方も含まれているわけで、聾者の方もこれからの国際社会に対応できるような社会にしていけたらいいなと思っています。

聾者の国際交流というのは、実際はなかなか大変なことだと思います。しかし、日本人の聾者の中で英語に興味がある人が本当にたくさんいることも事実です。聾者の方が英語を学ぶことは不可能ではありませんし、何名かの人は実際に英語を学校で勉強したり、オーストラリア手話を勉強したり、いろんなオーストラリア人と交流を持っているわけです。

当然英語を学ぶのは大変です。しかし、その気持ちが強いものであれば必ず夢は叶うと思います。そういう人たちのために、ジャットセンターでは、しっかりとした情報を提供して一人でも多くの方の夢を助けることが出来ればと思っています。