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オーストラリアの大学入試システム


オーストラリアの大学入試システムは、日本とは大きく異なっています。しかし、その違いをしっかりと把握しておかなければオーストラリアの大学入試を受験する人だけでなく、日本の大学の帰国生入試やオーストラリア以外の英語圏の大学を受験する場合にもオーストラリアの留学時の成績は必要になりますので不利になってしまいます。

このページでは、日本人留学生がどのような流れでオーストラリアの大学入試を受験するかに関して説明していきたいと思います。

オーストラリアの大学入試の流れ


まず、オーストラリアの大学入試の流れに関して説明いたします。

教科選択からスタートします

オーストラリアでは、義務教育が10年(日本の高校1年生まで)です。ですので、日本の高校2年、3年に当たるyear11,12は大学入試を目指すカリキュラムになります。大学受験に必要な教科を平均6教科、それぞれの生徒が選択します。選択教科の説明等はそれぞれの学校によって異なりますが、year10の前半から始まり、year10の9月頃にはほとんど決まります。

教科選択は、基本的にはそれぞれの学校の教科選択表から選ぶことになります。例えば、物理と歴史を選んだ生徒がいても、物理と歴史の授業が同じ時間に行われれば、物理的に両方の授業に参加することはできません。ですので、完全に自由に教科選択ができるというわけではありませんが、生徒数の多い学校では、できるだけ幅広く選択できるようにしており、生徒数が少ない学校ではスカイプ授業のようなインターネットを使ってオンラインで勉強することができるように、できるだけ生徒のニーズに対応しています。

成績の付け方

オーストラリアの成績の付け方は、日本とは違うことがあります。それは、成績の付け方を事前に生徒や親に書面で伝えることです。数学を例に取れば、この学期ではどのような授業を行い、どのような課題を出して、いつテストを行い、成績を付けるための基準を伝え、そのうえで、期末試験のテストの点数は何%加味する。課題研究は成績の何%加味される。小テストはどのくらい、普段の授業態度はどのくらい。のように公表し、かつ、この学期に行う授業でどのくらいの理解度があれば、成績はAにする。などとしっかりと公表してトラブルを防ぐような形にします。

これは、学校の授業の成績が大学入試に大きく関わり、一つ一つの教科の成績が本当に重いからです。ですので、生徒もガイドラインに沿って授業に望むことを強く求められています。

卒業統一試験

オーストラリアの場合は、各州ごとに教育システムを作りますので、大学入試制度も各州によって異なります。year11からyear12の3学期の9月までの成績が出た上で、最終学年のyear12の10月から卒業統一試験を行います。(クイーンズランド州は卒業統一試験を行いませんが、QCSという英語と数学の能力テストを行います。)

卒業統一試験は、どの州も大学受験のための得点の50%を占めますが、それ以外にも、各学校の能力差や各教科の能力差を分析して教科ごとや学校の成績を是正するための資料ともなります。

例えば、数学Aを受験した生徒の物理のテストの平均点が60点で、生物のテストの平均点が70点、また、物理のテストを受験した生徒の数学Aの平均点が70点、数学Bの平均点が80点だとしますと、物理の方が生物よりも難易度が高く、数学Aの方が数学Bよりも難易度が高かったということになり、数学Aの得点を実際よりも高くして教科ごとの得点を是正します。(実際はもっと細かく得点調整をしますが、あくまでも参考例として捉えてください。)

学校間の得点の是正も、各教科のそれぞれの点数を分析したうえで、学校の成績も各教科ごとに平均点の高い学校はポイントをあげるようにします。

希望する大学の選択

生徒ごとに自分の成績や学校のレベルなどを考慮に入れていくつかの希望する大学の学部にオファーを出します。希望する大学のオファーは各大学ごとに、卒業統一試験でこのくらいの成績を取れば申し込んでもいい。のような指標があり、それをもとに、各学校の大学受験の担当の先生と相談の上で志望する大学を決めます。

アメリカやイギリスのような、英語圏の大学にもオファーすることができ、卒業統一試験の成績上位者より合格者が決まっていきます。

教科選択の大切さ


オーストラリアの大学入試は教科選択がとても大切になります。

日本とは違う受験制度

日本の大学入試は、大学側から受験科目を指定します。生徒が選択できるのは、理科や社会が、物理か生物か化学かくらいです。ですので、その大学の試験の出題傾向を分析して受験準備をします。

一方、オーストラリアでは受験科目(選択教科)は一部の学部を除き基本的に自由です。例えば、経済学部でも、数学A、数学B、英語、日本語、物理。のような教科選択でも構わないわけです。

得意な教科 ポイントの高い教科 戦略

自由に教科を選べるとなれば、オーストラリアの入試制度では戦略が必要ということになってきます。それは、どの教科も平等ではないということです。つまり、数学であれば、小学生レベルの数学から日本の数学Vのレベルの教科まであるわけですから、できる生徒が簡単な数学を選択してしまえば、いい点数は取れますが、難易度調整を行うと、一気に低い点数になることもあります。

理科や社会は分野に分かれての選択ですので、得意な教科を選ぶことが必須ですが、英語や数学などは、レベルわけされているので、どのレベルを選択するかで変わってきます。数学は、数学の分野の教科の選択が2教科できるので、オーストラリアの入試では数学が得意なことは有利に働いていると感じます。

どんなことに気を付ければいいのか

教科選択は、オーストラリアや海外の大学を進路先に考えているのか、または、日本での帰国生入試を考えているのかで対策を変えた方がいいと思います。帰国生入試は、オーストラリアの大学入試のポイントATARの提出は必要ありませんので、とにかくいい成績を取ることを優先してほしいです。

一方、オーストラリアなど海外の大学を目指すうえでは、何よりもATARの点数を上げることを優先しなければいけません。学校の成績とATARの成績は違います。そうなると、スケールアップが望める教科を取ることで点数を上げることになります。

生徒によって得意、不得意の教科がはっきりとしていますので、その点をしっかりと考慮に入れて考えるといいと思います。

日本人にとっての教科選択 オーストラリアの大学を目指す


オーストラリアの大学を目指す生徒にとっての教科選択は、基本的に現地の生徒と同じ対応がベストだと私は思います。

つまり、スケールアップを望める教科を取ることが大切です。もちろんどのレベルのATARを狙っているのかで大きく変わってくることも事実です。例えば、ATARで95以上を狙うのであれば、数学2教科、理科2教科、そして英語が基本線になります。

もし、ATARで85から95くらいの場合は、日本語をバックグランドで取り、数学を自分のレベルに合わせて選択をして、それ以外の教科は得意分野を選んで取るような方法がいいのではないかと思います。

各州によって対応が変わってくるので、質問等がございましたら遠慮なくご連絡ください。

日本人にとっての教科選択 帰国生入試を目指す


帰国生入試の場合は、オーストラリアの学校の成績が得点化される大学、学部があります。そのような場合にどのように対策を練るかと言えば、成績が取れる教科を取るようにするのが大事です。

成績の取りやすい教科。例えば、日本語や数学のそれほど難しくない教科などは確実にAが見込めますので、取るべきではないかと思います。(トップレベルの国立大学の場合はやる人はいないと思いますが、効果的ではありません。)

成績の取れる教科と取れない教科


参考までに、今までの生徒の成績を見た上で、私の統計での成績の取れる教科のランキングです。

1 日本語
2 数学
3 会計 IT

取りにくい教科は以下の教科になります。ランクではありません。

生物 化学 歴史 

理科教科は、取れる生徒はしっかりと取れるのですが、取れない生徒は大変です。この点は、理科が得意かどうかを客観的に見て判断するのがいいと思います。歴史やオーストラリアの文化が色濃く出る社会科科目は得点が取りにくいと感じます。

実はとても大切な学校選び


大学入試では、帰国生入試を希望しても、オーストラリア入試を希望しても学校選びがとても大切です。

オーストラリアの学校選びは、レベルの高いと言われている学校を選ぶのではなく、自分のレベルに合った学校に行くことがとても大切です。なかなか日本人には受け入れがたいことであるのは承知していますが、これはオーストラリアでは、教科でしっかりとレベルわけがされていることと、学校の成績が直接大学入試の得点に加算されてしまいますので、高いところで悪い成績を取るよりも、自分のレベルに合ったところでいい成績を取ることを優先することが大切になると思います。

そのようなこともあり、オーストラリアの大学入試のシステムを理解することはとても大切だと思います。